VirtualBoxにArchLinuxをインストールする

仮想環境に『ArchLinux』をインストールする手順をまとめました。

ArchLinuxとは

Linuxディストリビューションの1つで、
特にどこの系統にも属さない(あえていうならSlackware系?)OSです。
シンプルでミニマムな構成、正しいコードというところに焦点を当てて開発されています。
バージョンという概念がなく、ローリングリリースモデルを採用しています。

ここでは、仮想環境『VirtualBox』にインストールする手順をまとめました。

インストール環境

ホストOSWindows 10 21H1(19043.1706) 64bit
仮想化ソフトウェアVirtualBox 6.1.34 r150636 (Qt5.6.2)

コマンドプロンプトで確認

winver
ver
wmic os get osarchitecture

インストール手順

  1. 公式サイトからインストーラーをダウンロードします。






  2. VirtualBoxを立ち上げ、[新規]を選択します。
















  3. 仮想環境にISOファイルをセットします。
















  4. 仮想環境を起動し、インストール作業を始めます。
    なお、こちらのサイトを参考にさせて頂きました。








  5. キーボードマップを変更します。
     『loadkeys jp106』

  6. パーティションを割り当てます。

    当PCでは『lsblk』で表示された中の『sda』デバイスにパーティションを追加します。
    途中でGUIDの選択肢が出てきますが、そこに設定する値はこちらを参照して下さい。



    『cgdisk /dev/sda』



    Enterキーを押下




    EFIパーティションを作成から。
    [New]を選択



    何も入力せずにEnterキーを押下



    『+1G』



    『ef00』



    『EFI』



    EFIパーティションが設定されたことを確認

    次にルートパーティションを作成します。
    一番下の『free space』を選択してから[New]を選択



    何も入力せずにEnterキーを押下



    『+15G』



    何も入力せずにEnterキーを押下



    『root』



    ルートパーティションが設定されたことを確認
    次にスワップパーティションを作成します。
    一番下の『free space』を選択してから[New]を選択



    何も入力せずにEnterキーを押下



    何も入力せずにEnterキーを押下(=残り全部の領域を設定)



    『8200』



    『swap』



    スワップパーティションが設定されたことを確認
    [write]を選択してパーティションの設定を確定し、[Quit]で終了します。


  7. パーティションをフォーマットします。
    『mkfs.fat -F32 /dev/sda1』
    『mkfs.ext4 /dev/sda2』
    『mkswap /dev/sda3』


  8. パーティションをマウントします。
    『mount /dev/sda2 /mnt』
    『mkdir /mnt/boot』
    『mount /dev/sda1 /mnt/boot』
    『swapon /dev/sda3』
    ※この時点ではマウント設定は永続化されていないため、再起動などを行うと
     手順13で”ERROR: /mnt is not a mountpoint”というエラーになるはず。


  9. ネットワークに繋がってるか確認します。※有線前提です。
    『ping archlinux.jp』


  10. システム時計を設定します。
    『timedatectl set-ntp true』


  11. 必須パッケージをインストールします。
    『pacstrap /mnt base linux linux-firmware』




  12. 追加で、その他便利なパッケージをインストールします。
    『pacstrap /mnt man-db vim zsh zsh-completions grml-zsh-config』

  13. マウント設定を永続化するための設定ファイルを作成します。
    『genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab』



    設定ファイルの内容を確認
    『cat /mnt/etc/fstab』


  14. ここからはインストールしたArch Linux環境で作業していくため
    ルートをインストール先に切り替えます。
    『arch-chroot /mnt』


  15. シェルを起動します。
    『zsh』


  16. タイムゾーンを設定します。
    『ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime』


  17. システム時刻をBIOSにコピーします。
    『hwclock –systohc』


  18. 文字コードを設定します。
    『vim /etc/locale.gen』



    以下2行のコメントアウトを解除
     『en_US.UTF-8 UTF-8』
     『ja_JP.UTF-8 UTF-8』




    以下でvimを終了。
    『Escキー > :wq』



    『locale-gen』



    locate.confを作成し、下記を書き込みます。
    『vim /etc/locale.conf』
    『LANG=en_US.UTF-8』






  19. キーボードマップを永続化します。
    『vim /etc/vconsole.conf』
    『KEYMAP=jp106』




  20. ホスト名を設定します。
    『vim /etc/hostname』
    『[任意の名称]』




  21. Hostsを設定します。
    『vim /etc/hosts』



    127.0.0.1 localhost
    ::1 localhost
    127.0.1.1 [hostname].localdomain [hostname]


  22. rootパスワードを設定します。
    『passwd』


  23. ブートローダーを設定します。
    『pacman -S grub efibootmgr dosfstools os-prober mtools』
    『grub-install –target=x86_64-efi –efi-directory=/boot –bootloader-id=GRUB_UEFI』
    『grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg』※grubの設定変更時は毎回実行する






  24. マイクロコードを適用します。
    『pacman -S intel-ucode』※AMD製の場合は『amd-ucode』?
    『grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg』


  25. ネットワークを設定します。
    『pacman -S networkmanager wpa_supplicant dialog』
    『pacman -S iw dhcpcd netctl』
    『systemctl enable NetworkManger』







    再起動します。
    『exit』
    『exit』※2回実行
    『reboot』



    『GRUB_UEFI』がブート順序の1番目であることを確認して起動します。















    pingでネットワークに繋がっているか確認します。


  26. 一般ユーザーを作成します。
    『useradd -m -G wheel [ユーザー名]』
    『passwd [ユーザー名]』




  27. sudoパッケージをインストールします。
    『pacman -S sudo』


  28. wheelグループのアカウントにsudo権限を与えます。
    『EDITOR=vim visudo』





    一般ユーザーでログインしなおします。
  29. デフォルトのシェルをzshに変更します。
    『cat /etc/shells』
    『chsh -s /bin/zsh』
    『grep [ユーザー名] /etc/passwd』






  30. 『yay』をインストールします。
    『sudo pacman -S –needed git base-devel』
    『git clone https://aur.archlinux.org/yay.git』
    『cd yay』
    『makepkg -si』
    『cd ../』
    『rm -rf yay』








前述の参考サイト様では『ranger』と『Neovim』もインストールしていますが、ここでは割愛します。
お好みでインストールして下さい。

以上でインストールは完了です。